理論的美容師キタバヤシ。髪の毛や美容師の本当の話!?

美容師の本当のところや、目から鱗の内容、また一般に出回っている髪の毛の知識の本当のところ、よく聞くお客様からの疑問などを書いております♪ 記事の内容に関しては基本、ディーラーに騙されている美容師、美容師に騙されているお客様を救うための内容です! ​ 本当に髪に悩みのある方用の内容で理系の変人美容師【レディク】の無為自然なブログなので、興味のある方のみ読んでください。

シリコンって悪いもの?

お世話になっております、北林です!

 

今回はかなり長文失礼します。

 

今回はよく聞かれるシリコンについて知っている限りでご説明させていただきます!

 

近年、よく「ノンシリコンシャンプー」が流行っていますが、そもそもシリコンって悪いもの?って思いますよね。

 

また、「ノンシリコンがあるってことはシリコンは悪いに決まっている!じゃなきゃ、わざわざシリコンを抜かないでしょ!」って思っている方もいらっしゃいます。

 

 

結論から言いますと、「全っっっ然!悪くありません!」

 

 

細かいことをいうと「シリコン」ではなく「シリコーン」ですね。

 

両方ケイ素からなるものですが「シリコン」は自然界にも存在して、酸素の次に多いもので、「シリコーン」はケイ素化合物で抽出したり化学反応させて作り出した化合物になります!

 

めんどくさくなるのでここでは一般的に言われている「シリコン」で話を進めていきます!

 

「シリコン」はシャンプーに配合すると髪の毛のクッションのような役割を果たしてくれます。

シャンプーをする時に、当然ながら髪の毛を濡らしますので、この時に水素結合やイオン結合が切れキューティクルが開いた状態になります。

 

この状態で、シャンプーをすると摩擦にとってキューティクルが剥がれたり物理的ダメージが髪の毛に起こるわけです!

 

これを防いでくれるのが「シリコン」ですね。

 

「シリコン」が髪の表面に付着して守ってくれます。

 

ではなぜ、「ノンシリコンシャンプー」が作られたのか?

 

これは聞いた噂なので全く信憑性はないですが、一時期かなり「シリコン」が多量に配合されているシャンプーが流行ったらしいです!

 

多量の「シリコン」が髪に付着することによりシャンプーするだけでツヤッツヤになるから素晴らしいシャンプーだと売れまくったんですね。

 

でも、弊害が出てきたんです。コーティングしすぎた髪の毛にパーマがかかりづらい、カラーが染まりずらい、トリートメントが入らないなどの問題が起きました。

 

また、髪に付着するってことは頭皮にも残留して毛根に詰まってはげるんじゃないか?って噂すら出てきました。

 

 

ここで「あれっ?「シリコン」って悪いものじゃない?」って思いますよね。

 

「シリコン」が良い悪いではなく、「シリコン」が多い少ないでもなく、簡単に言えば「シリコン」の質の問題です!

 

シリコン、シリコンしつこいですがお付き合いください。。。(>_<)

 

一概に「シリコン」といってもいろいろあります。

 

よく使用されている「シリコン」にはジメチコンがありますが、ほかにもシクロメチコン、ジメチコンコポリオールなどあります。

 

水溶性のものや環状のものなどいろいろな種類がありますが、問題は「吸着しやすさ」です。

「吸着しやすいシリコン」は流してもなかなか流れず、どんどん重なりビルドアップしてしまいます。

しかし、「吸着しすぎないシリコン」は一回のシャンプー(シリコン入りのシャンプー)で簡単に剥がれますし、よく流せば毛根にも頭皮にも残りません!

 

頭皮や毛根に汚れが溜まって薄毛になってしまった方は、単純に洗えていないか流しが足りません。

 

毛根に詰まるのは皮脂や汚れ、またはスタイリング剤を頭皮につけてしまっている場合の汚れであり、「シリコン」ではありません。(だって、お湯で流すだけで70%程度の汚れは流れますから。)

それをシャンプーのせいにするのは見当違いですね。

ちなみに、パーマやカラーもはげの原因にはなりません!

 


 
 
 

 

「シリコン」はかなり小さい分子で出来ていて、簡単に流れるので流し足りなかったりしなければ滞留しませんし、髪に対する吸着もまばらなのでトリートメントの邪魔をしません!

ただ、「吸着しやすいシリコン」がビルドアップするのも事実です。

 

 

ここで気になるのは「吸着しやすいシリコン」の見分け方です。

 

 

分子が大きい高分子のものは吸着しやすく、ジメチコン、アモジメチコンなどは比較的大きい分子で出来ています。

しかし、ジメチコンに関しては小さい分子の低分子のものもありますので、ジメチコンが表記されているものが全て悪いわけではありません。

 

なので、正直見分けるのはかなりは難しいです。

 

じゃあ、「ノンシリコンシャンプー」が一番いいんじゃない?ってなりますよね。

 

「シリコン」がシャンプーに入ってないから最初はきしむけど、トリートメント浸透させればいいでしょ?って。

 

北林からするとシャンプーの段階で物理的ダメージを与えてる時点でアウトです。

 

だって、「どれだけトリートメントしっかりしても一度流出した髪の毛のたんぱく質より定着しやすく、質のいいたんぱく質を補給できるはずがない」からです!

 

なかにはきしまないものもありますが、「シリコン」に代用するコーティング剤が配合されている場合があり、これも蓄積しますのでシリコン配合よりたちが悪いです。(ノンシリコンすべてが悪いわけではありませんが)

 

ちなみに、自然由来の成分配合で作っていますとかオーガニック成分使用とか表記がありますが、結局オーガニックから抽出したところで化学的に落としたら一緒です。

 

草からだろうが海からだろうが泥水からだろうが抽出したらH2Oの水になるには変わりありませんし、自然の物でも危険な成分はいっぱいあります。(北林も100%自然オイルで手が荒れて、やけどみたいになったことあります)

 

結局じゃあ、何がいいの?ってことですが、

「シャンプーでダメージさせず(または補修でき)、トリートメントで表面だけでなく中のたんぱく質まで補修できるもの」です!!!

 

なのでまとめると、「シリコン」が入っていようがいまいが関係なく、質の悪い成分を見分けてシャンプー選びをしましょうってことになります。髪の毛も10人いたら10種類の状態があり全員状態が違うのでこれが間違いないってことはあり得ません。しかし、成分表記だけでは見分けつきませんし、美容師でもわからないものが一般の方に見分けがつくはずがありません。

 

ただ、一つ言えることは安いものは避けましょう。

(ここまで読んでいる方は髪に気を使っている方だと思いますので)安いってことは成分も安く仕入れなければいけないので、質の悪い界面活性剤や「質の悪いシリコン」を使っている場合が多いです!

 

値段に惑わされず、質のいいシャンプー選びをしましょう。高いのには高いなりの理由がありますから(ブランド名による宣伝広告費で値段が高いものは除く)。わからなければ美容師に相談してみてください、一回のトリートメントをしっかりやるより日ごろの生活でダメージさせないことのほうが重要ですので。

 

はい、今回も真面目な回ですね、、、笑

いやー、長文打つの大変でした。。。

ではでは。
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